エリック・ハイドシェック 通信

エリック・ハイドシェック 公式ページ 日本語ガイド

Eric HEIDSIECK

※このページは、ハイドシェック氏本人ならびに公式ページ運営人のLaurent Bonaccorsi氏の同意をいただいて公式ページを翻訳したものです。
翻訳に際し、経年による記述内容の変化に伴う訂正や省略、また、日本語でも理解しやすい様に言葉の置き換えや加筆をしてある部分があります。仏語表記については、正しく表示されない場合がありますのでアクセント記号を省略してあります。(翻訳:2008.1〜 鈴木晴美)

Merci mille fois a Laurent Bonaccorsi, pour l'amitie entre le site francais et japonais!!



エリック・ハイドシェックとは



heidsieck_face

高知パレスホテルにて(2000年)

世界中で演奏活動を続けるエリック・ハイドシェックはその人並みはずれたレパートリーを持つ事で知られています。

特に注目すべきは「全曲」演奏する事をライフワークとしている作曲家が多くある事です。

作曲家別に例えば…
ヘンデル:組曲 全曲
バッハ:パルティータ 全曲
モーツァルト:ピアノソナタ 全曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲 全曲
ベートーヴェン:ピアノソナタ 全曲
フォーレ:全作品
ヒンデミット:ピアノソナタ 全曲
ベートーヴェン:チェロソナタ 全曲 (…ポール・トルトゥリエとの共演)
ミッシェル・メルレ:24のプレリュード 全曲

など。。。




また、ハイドシェックはコンチェルトを得意としており
そのレパートリーはバッハからバルトークまで幅広く、
一流の指揮者たちとの共演により世界各国で全70回以上(2001年現在)演奏を続けています。

アメリカ、日本、香港、韓国、ソビエト連邦共和国(現ロシア)、ドイツ、ベルギー、リュクサンブルグ、スイス、オーストリア、モナコ、オランダ、イギリス、アイルランド、スコットランド、スペイン、ポルトガル、ヴェネズエラ、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、ペルー、南アフリカ、ポーランド、ハンガリー、ブルガリア、など

フランス国内での共演者たち:
Gilbert Amy, Tony Aubin, Serge Baudo, Philippe Bender, Roberto Benzi, Jean-Sebastien Bereau, Richard Blareau, Roger Boutry, Jean-Claude Casadesus,Pierre Devaux, Gerard Devos, Jean Fournet, Andre Girard, Theodore Guschelbauer, Maurice Hewitt, Fotian Hollard, Jean-Pierre Jacquillat, Maurice Leroux,Jean Martinon, Jean Morel, Jauques Murgier, Paul Paray, Michel Plasson, Manuel Rosenthal, Marc Soustrot, Bernard Thomas, Jean-Jaques Werner...など

エリック・ハイドシェックの録音は現在(2001年現在)101枚あります。
EMI, VSM(la Voix de Son Maitre), Charlin, Cassiopee, Metropole, JVC Victor, テイチク, Integral, Piano Vox, Ogam などから発売中。



指揮者、ロベルト・ベンズィと
フォーレ:バラード のリハーサル風景
1974年12月、ボルドーにて




より詳しいディスコグラフィーデータをお探しの方は、全録音データ(年代順インデックス)(全7ページ)へ。
または、作曲家をアルファベット順に整理した
全録音データ(作曲家別インデックス)(全6ページ)をご参照ください。

ハイドシェックは作曲家としての顔も持っています。
詳しくは自作の作品&楽譜からご覧になる事ができます。

ハイドシェックが書いたものにまず、カデンツ集(モーツァルト:ピアノ協奏曲全曲)、そして忘れてはならない「ラ・マルセイエーズの主題による変奏曲」があります。
これは23人の作曲家スタイルで書かれた大変奏曲で、すでにCD化され(ARBレーベル)また楽譜も出版されています(Edition Symetrie出版)。
「de Volumes et d'Espace」という、楽譜における強弱記号の識別についてのエッセイも書いており、これは長年の研究成果の集大成です。


エリック・ハイドシェックの歩み
「50年にわたる国際的キャリア」




エリック・ハイドシェック(パリ市とランス市よりメダルを受賞)は1936年8月、フランス・シャンパーニュ地方ランスの生まれ。
1996年5月2日にはその50年にわたる輝かしい国際的な活動(特筆すべきは5つの全集録音や70回以上に渉るコンチェルト公演) を記念してカルーセル・デュ・ルーブル内(Carrousel du Louvre)にて盛大なパーティーが開かれました。

1980年よりハイドシェックは作曲活動も開始:
「ラ・マルセイエーズの主題による23の変奏曲」は1995年にパリ、アンヴァリッド(l'Hotel National des Invalides)にて初演されました。
注:Edition Symetrie社 より楽譜出版&ARBレーベルより録音(1988年ストラスブルグでのライブ録音)有り

その他、カデンツ(モーツァルト&ベートーヴェン)や編曲など、自作曲は多数あります。

1980年後半ー90年代における、ハイドシェックの広いレパートリーによる精力的な録音活動は目を見張るものがあります。
その中にはJVC VICTORレーベルより出された12枚のモーツァルト:ピアノコンチェルト集などが含まれます(指揮:ハンス・グラーフ Hans Graaf)。
1998年には18年間教鞭を取り続けたフランス国立リヨン音楽院(Conservatoire National de Superieur de Musique de Lyon)を退官し、フランスでの演奏活動に再び専念するきっかけとなりました。
ハイドシェックにとってこの18年間の教授生活は若い才能との出会いであり、また指導する喜びに満ちたものであったことは言うまでもありません。




リヨン音楽院にて:
ハイドシェックとその門下生たち
(音楽院を去る前に撮影された一枚です…)



仏EMIレーベルよりベートーヴェン:ピアノソナタ全集が再版されたその4年後、ハイドシェックは再度ピアノソナタ全集の録音に取りかかりました。
残念ながらレーベルの事情により(OGAMレーベル:旧 Piano Vox)、途中でストップされた録音ではありますが、2枚のCDが現在でも手に入ります(日本でも入手可)。

ハイドシェックが録音した100以上の録音の中には、Grand Prix du Disque より受賞した2枚のCDと、さらにDiapason d'Or より受賞のフォーレのCD1枚を含みます。



2003年、ビュット・ショーモン Butte Chaumont (パリ19区)近くの
教会(テイチクによる録音が行われた場所…フォーレ、リストなど)にて。
(写真提供:南部直人)




コンサート活動を続けると同時にハイドシェックは新しい自作の曲(カデンツ含む)を発表しています。

*1992年:「2つのメロディー (ピアノとバリトンのための)」 Lionel Peintre 、 Pierre-Yves Prouvost によって演奏
*2001年6月16日:「四大元素による24のメロディー (ピアノとバリトンのための)」  詩:モーリス・クーロン Maurice Courant
*2002年:カデンツー「モーツァルト:ピアノ、フルート、オーボエ、ファゴット、ハープのための協奏曲」 (Edition Symetrie社より出版済み)
*2002年:カデンツー「ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番、第3番、第4番」(Edition Symetrie社より出版済み)

その他の活動として、各国のコンクールで審査員なども勤めています。




2001年5月24日、ブッシェール姉妹宅にて
「四大元素による24のメロディー」リハーサル風景。
(写真左:エリック・ハイドシェック
写真右:フランソワ・ゴーチェ Francois Gauthier、バリトン歌手)




1979年のキリスト昇天の祝日、43歳になったハイドシェックは3本のロウソクを消しながら50枚目の記念すべき録音(グランプリ受賞)と1000回目のコンサートを祝ったのでした。
しかしながらハイドシェックは音楽への追求のため一時、活動の方向性を変更することを決断。
その意味深い決断が、後のリヨン音楽院での18年間にもおよぶ教諭活動へのきっかけとなり、アルフレッド・コルトー Alfred Cortot や ウィルヘルム・ケンプ Wilhelm Kempff から受け継いだ教えを次なる新世代のピアニストたちに伝えていく事になるのです。



コンサートの後で
(1998年、高知パレスホテルにて)



教鞭を取りながら、ハイドシェックの音楽情熱は作曲活動へ向かい、代表作「ラ・マルセイエーズの主題による変奏曲」(ルジェ・ドゥ・リスル Rouget de L'Isle へのオマージュ)により、フランス共和国建国200周年を記念し「フランス公式ピアニスト」として選出される事になります。

その後、録音活動は精力的に続いており、日本に沢山のファンを持つハイドシェックは、同世代のピアニストの中でもっとも精力的活動を続けるピアニストとして知られています。




各国からハイドシェックへのメッセージ…


「あなたは私にとって、世界でたった一人の真の同業者です。心からの愛を込めて…」(アルトゥール・ルビンシュタイン)

パリ、ロンドン、ボストン、キャットタウン、ザルツブルグ、ドレスデン、ローマ、デン・ハーグ、ジュネーブ、ワルシャワ、ブエノスアイレス、モンテヴィデオ、ベルリン…

「同世代ピアニストの中でナンバーワン」
「若き巨匠の誕生」
「鍵盤の魔術師」
「奇跡を起こしたピアニスト」
「偉大なるピアニスト」
「驚異的…」
「もっとも教養あるアーティスト」
「まるで船の帆と海風のような…」

などなど。

多くの熱烈なメッセージが届いています。




エリック・ハイドシェックプロフィール
(2004年パリ、雑誌「Piano」インタビュー記事より)


訳:
エリック・ハイドシェックは1936年8月生まれ。その豊富なレパートリーにて多くのキャリアを積むピアニストとして知られている。
9歳の時、リサイタルデビュー。その1年後にはランスにてオーケストラと初共演を果たす。
1954年、パリ国立高等音楽院、マルセル・シャンピのクラスを一等賞で卒業したハイドシェックは、パリ・エコール・ノルマル音楽院にてアルフレッド・コルトーのクラスに入学。
平行して、ポジタノ(イタリア)で行われたウィルヘルム・ケンプによるマスタークラスを受講、多くの影響を受ける。
1959年、仏EMIから発売されたディスク(モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番&24番)がグランプリを受賞。
その翌年にはターニャ夫人とのデュオを結成、デュオ活動はその後世界中で行われる。

1969年には、フランス人ピアニストとしては初のベートーヴェン:ピアノソナタ全曲演奏会に成功、10年後には再び再演が行われる。
1974年、CASSIOPEEより「ヘンデル:16の組曲」を発売、その数年後2回目のグランプリを同レーベルから発売された「フォーレ:バルカローレ集」にて受賞。

1980年から98年までリヨン国立高等音楽院にて教鞭を取る傍ら、エッセイ 「Volume et l’Espace」(「ボリュームと空間」ー楽譜における強弱記号の識別)を執筆。
演奏表現の新たな概念に光をあてた。

各国で演奏活動を続ける傍ら、国際コンクールやマスタークラス(ベートーヴェンシリーズは特に定評が高い)を行いつつ、録音活動も精力的にこなすハイドシェックは近年作曲活動にも目覚め、代表作に「ラ・マルセイエーズの主題による23のパラフレーズールジェ・リスルへのオマージュ」がある。

2004年よりINTEGRAL CLASSICSとベートーヴェンの新録音予定あり。